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目次

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3 ヴィンテージ フィフティファゾムスの 中で最も珍しいのは米海軍のために 製作されたMIL-SPECでしょう。 ブランパンと他の数社のダイバーズ ウォッチを対象に海軍が実施した試験において すべての評価項目で「優秀」と評価されたのは フィフティ ファゾムスだけでした。 Act 3とその先代モデルとなるMIL-SPECとの つながりは、ひと目でわかります。 Act 3はオリジナルのニュアンスを 汲み取りつつ、現代的な表現に変換しています。 Act 3とMIL-SPECを並べてみると、ヴィンテージの ディテールを引き継いでいることがわかります。 「若者たちがダイバーズウォッチに関心を示すよう になるなんて、誰にも予想できませんでした。その 黎明期の一翼を担えたことを大変嬉しく思います。」 「(フィフティ ファゾムスは、)ただの腕時計ではあ りません。その始まりはダイビング器材でした。現在 も、単なる腕時計以上の意味をもっています...オーシャン コミットメントが海という大きなテーマをもた らし、単なる器材や腕時計の枠を超えた存在となっ ています。1950年代と同じく大きな成功を再び手に することができ、とても嬉しく思います。この成功が 続き、うまくいく限り、そして私がここにいる限り、今 後もさらなる進化を目指して開発を続けながら、大切に育んでいきたいと思っています。」

Chapter 2

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3

米海軍モデルのブランパンMIL-SPEC は、フィフティ ファゾムス誕生70周年記念 第3弾となる最新モデルのインスピレーションの源となっています。

このチャプターの著者

ジェフリー・S・キングストン

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ジェフリー・S・キングストン
フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3
フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3
Issue 23 Chapter 2

ヴィンテージ フィフティファゾムスの 中で最も珍しいのは米海軍のために 製作されたMIL-SPECでしょう。

フィフティ ファゾムスの中で「ユニコーン」のような幻の存在となっているのはどのモデルでしょうか?現在最も見つけるのが難しいのは?ヴィンテージ フィフティ ファゾムスには、30年の間に民間用と軍用の両方において数多くのバリエーションが生み出されました。なかでも最も希少なのは間違いなく、米海軍のために製作されたMIL-SPECです。米海軍が公式ダイバーズウォッチとしてブランパンを採用した当時の物語を紐解くと、今日の希少性の理由が見えてくると同時に、フィフティファゾムス70周年を記念する新しい限 定 エ デ ィ シ ョ ン「 A c t 3 」に お い て 、ど の よ うに再解釈されているかがよくわかります。

軍の調達がスムーズに行われることはめったにありません。海軍のダイバーズウォッチの選考プロセスもその例外ではなく、1955年から1959年までかかっています。当時のこの選考プロセスではまず、米海軍が「サブマージブルリストウォッチ」と呼んでいた潜水用腕時計の仕様書草案が発表されました。仕様書には詳細な規定が記載されており、スティールの成分、放射線量(海軍では蛍光塗料に放射性物質を使用するよう要請していました)、クリスタルの強度(約1mの高さからクリスタルの上に鋼球を落とす試験を実施)、ベゼルの堅牢性(ベゼルをハンマーで叩き、リングの完全性を確認)、耐圧試験、等時性、ムーブメントの石の数、ダイヤル上の防水性表示を含む、ダイヤルと針の詳細など、様々な仕様が定められていました。15ページにもわたるその仕様書はほとんどのページが左右2段組で、詳細かつ網羅的なリストが小さく細かな文字で書かれていました。仕様書の大部分は明らかに、ブランパンを初めて採用したフランス海軍潜水戦闘部隊をはじめ、他の海軍ですでに採用・活用されていたフィフティファゾムスを米海軍 が研究して得た内容を反映したものでした。 米海軍の仕様書がブランパンの既存の設計 を基にしていたという証拠は、潜水時間を計 るためのベゼル(米海軍は「リング」と呼んで いた)の仕様が含まれている点と、時刻設定 のためにリューズを引き出した状態でも防水 性を維持できる密閉構造をもたせることが条 件になっている点です。これらはいずれも、ブ ランパンの当時の共同最高経営責任者ジャ ン=ジャック・フィスターが開発し、フランス海 軍に供給されたフィフティファゾムスに搭載さ れていた特許取得の発明でした。

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3

ブランパンと他の数社のダイバーズ ウォッチを対象に海軍が実施した試験において すべての評価項目で「優秀」と評価されたのは フィフティ ファゾムスだけでした。

米海軍は明らかにテスト期間を引き伸ばそうとしていました。その最大の理由は、調達プロセスが始まった時点ではまだ候補となるダイバーズウォッチを持っていなかった米国の時計メーカーに開発の猶予を与えるためでした。つまり、自国の企業を優遇していたのです。とはいえ米海軍はダイバーズウォッチをすぐに必要としていたため、1957年の時点で用意のあった2社からそれぞれ1モデルずつ起用し、 潜水任務に使用することを決定しました。

「上記契約に基づき、条件を満たす米海軍 用サブマージブル リストウォッチの開発・承認 までの期間、海軍基地が暫定使用のため に...またはブランパンのいずれかの時計を購 入することを、1957年12月4日付けの艦船局 通知第10510.3号をもって許可した。この暫定許可にあたり、2つのモデルのサンプルを一般市場で購入し、...の腕時計と同様の方法で試験を行い、契約仕様への適合性を調査した。海軍基地からの非公式文書によると、...数本を使用したところ良好な結果が得られたため、この腕時計についてもサンプル1本を一般市場で購入し、同様に評価を行った。***

2. b.潜水用腕時計の暫定的な要件を満たす ため、艦船局ではいくつかの市販モデルの評 価を行った。評価対象となった腕時計のうち、潜水用腕時計仕様案の主な試験項目の大部 分に合格した以下の腕時計を暫定使用の検 討対象とする:ブランパンのフィフティファゾムスと...」

結論が出されたのはその半年後で、1958年7月の報告書には次のように記載されています。

「市場に出回っているスイス製の潜水用腕時計のうち、...、ブランパン、...の3種類の比較評価を行い、その後、開発中の米海軍標準腕時計と比較するものとする。スイス製腕時計の一部の特徴(ストラップおよび秒針)を米海軍用腕時計にも採用することを推奨する。現場からの報告により、...の腕時計は防水性が十分でないことが判明しており、海軍の承認リストからの削除を推奨する。」

その後も選考プロセスは続けられ、クライマッ クスを迎えたのは1959年7月の報告書でし た。米国企業を優遇していることが明記され ており、継続して行われている評価の「主たる 目的」の欄には「3か月にわたり、米海軍用腕 時計の実地試験を行うこと」と記載されてい ます。その他の市販の潜水用腕時計の実地 での性能評価はあくまでも「副次的な」目的と されていました。この評価で注目を集めたの はもちろん、ブランパンのフィフティ ファゾムスでした。

...社の腕時計はうまく機能しませんでした。サンプルのうち何本かは動かなくなり、ベゼル の脱落、自動巻きローターの不具合、正確な 計時ができなくなるなど、ほとんどすべてが不具合に見舞われました。また、ダイヤルおよび 針の設計は「適切とは言い難い」と評価されました。 

一方、ブランパンのフィフティ ファゾムスは3、4か月にわたり「複数の潜水任務において継続的に」使用され、「ハードタック」と呼ばれる任務でも活躍しました。ハードタックは、太平洋で実施された水中での原爆実験のコードネームでした。海軍はその使用条件を「過酷」と表現しましたが、「究極」というほうが適切だったかもしれません。

米海軍による1959年5月11日の 水中腕時計に関する評価試験の報告書の 一部。フィフティ ファゾムスの性能に ついて「事実上、完璧なものであった」 と結論づけられています。

米海軍による1959年5月11日の 水中腕時計に関する評価試験の報告書の 一部。フィフティ ファゾムスの性能に ついて「事実上、完璧なものであった」 と結論づけられています。

「期間中、これらの[腕時計]は、ダイバーたちに大いに活用され、水上および水中での任務において、衝撃や酷使を伴う過酷な条件下で使用された。最大潜水深度は約56メートルであったが、水深約46メートル付近への潜水が多数回繰り返された。本腕時計の主な用途は、潜水深度が大きいため、計時が極めて重要となるスキューバダイビングであった。」

ブランパンのフィフティ ファゾムスの性能は「極めて優秀」と評価され、「浸水の形跡」が見られたものは、ひとつもありませんでした。また、回転ベゼルについて特記した記述もありました。

「時計のアウターリングが必須機能であることはすぐに明らかとなった...リングの設定のしやすさと数字の視認性の高さに関しては、現場で使用された他の様々なモデルと比較して も 、ブ ラ ン パ ン は 明 ら か に 秀 で て い た 。」

これ以外にも、ブランパン独自の2つの機能が 特筆されています。

「一見するとささいな特徴ではあるが、シーリ ングキャップを取り外すことなく時計の設定 ができるという点と、ツマミを引き出すと針が 止まるという点、これら2つの特徴は、複数の 時計をすばやく『同期』する必要がある状況で は、非常に役立つことが分かった。シーリング キャップがなくても、耐浸水性が損なわれるこ とはなかったという点も注目すべきである。」

海軍の報告書は、フィフティファゾムスに採用されているジャン=ジャック・フィスターによる特許取得の発明のひとつを取り上げています。当時スイスで使用されていた標準的なリューズでは、リューズの内側にパッキンが装備されていたため、時刻を設定するためにリューズを引き出すと防水性が失われてしまいました。一方、フィスターの発明では、リューズチューブにパッキンを配した構造になっていたため、リューズがケースに押し込まれている状態でも、時刻設定のポジションまで引き出された状態でも防水性が維持されました。

正確性、振動、防水性、視認性、経過時間測定用リング(ベゼル)、仕上げ、ストラップ。すべての評価項目で「優秀」と評価されたのは、ブランパンだけでした。海軍は次のようにまとめています。

「 要 約 す る と 、ハ ー ド タ ッ ク 作 戦 に お い て ブ ランパンの12本の水中時計を活用したが、 その性能は事実上、完璧なものであった。 この腕時計について、改善すべき点は見当た らない。」

米海軍の仕様書の抜粋。ダイヤルの水 密性表示に関する要求事項が記載されてい ます。

米海軍の仕様書の抜粋。ダイヤルの水 密性表示に関する要求事項が記載されてい ます。

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3
米海軍仕様のヴィンテージMIL-SPEC。

米海軍仕様のヴィンテージMIL-SPEC。

Act 3とその先代モデルとなるMIL-SPECとの つながりは、ひと目でわかります。

米海軍によってテストされ承認されたフィフティファゾムスは、既存のフィフティ ファゾムスの標準的なモデルに1点の変更を加えたものでした。その変更点はダイヤルの防水性表示です。これは米海軍によって明確に義務付けられた機能で、1955年の仕様書草案にも明記されていました。海軍がこの機能を追加した根拠は、ダイバーに腕時計を支給する方法にありました。これらは私物の腕時計ではなく、マスクやエアタンク、フィン、ダイビングスーツなど、他のダイビング器材と一緒に扱われる一器材として認識されており、器材管理者が各任務の前に個々のダイバーに腕時計を支給 し、任務終了時に回収することになっていまし た。防水性表示の追加は、他のダイバーが以 前に行った任務でその時計を破損したり、誤 用したりしていないことを示す安全対策として 意図されたものでした。

ブランパンはこのバージョンのフィフティ ファ ゾムスを「MIL-SPEC」と名付けました。軍用 モデルと民間用モデルが販売され、それらは 現在、ダイヤルの防水性表示によって簡単に 見分けることができます。

MIL-SPECには後継モデルが存在ていました。米海軍の仕様がさらに改良され、 初代モデルにふたつの変更が加えられまし た。ひとつ目の要求事項は、時計の帯磁性の 低減でした。地雷や装薬など海軍の一部の兵 器には磁気トリガーが装備されており、ダイバ ーズウォッチがそうした装置を誤作動させてし まうのを防ぐため、海軍はブランパンに鉄鋼材の量を減らすよう要求しました。そこで、ケースの素材をスティールからジャーマンシルバー(洋白:銅を主成分とし、亜鉛とニッケルを加えた合金)に変更し、ムーブメントのブリッジと地板にはベリリウムを使用することで、この要 求に対応しました。ふたつ目の変更点はケース の仕上げです。光の反射によって水面を泳ぐ ダイバーの位置が特定される可能性を減らす ため、海軍はサテン仕上げを指定しました。こ れらの変更により新たに誕生したセカンドモ デルは、MIL-SPEC 2と名付けられました。

ブランパンの最新モデルAct 3。

ブランパンの最新モデルAct 3。

Act 3はオリジナルのニュアンスを 汲み取りつつ、現代的な表現に変換しています。

MIL-SPECの後続モデルは民間用モデルとし て販売されたことはなく、米海軍にのみ供給 されました。また、使用するダイバー個人が所 有することも想定されていませんでした。軍事 利用のみに徹底するため、それぞれのケース バックには放射能マークと「危険:発見した 場合は、最寄りの軍施設に返却のこと」という 警告文が刻まれました。これらの規定はすべ て、このMIL-SPECが民間人の手に渡ること を防ぐためのものでしたが、わずかながら一 部 は 流 出 し ま し た 。そ う し た 数 少 な い「 流 出 品」はほぼ間違いなく、任務を終え、使われな くなった器材を軍または民間業者の誰かが持 ち出したものと思われます。非常に数が少ない ため、このMIL-SPECは現在、ヴィンテージ フ ィフティファゾムスの全モデルの中で最も珍し いモデルとされ、現存するものはオークション でとてつもない高値で取引されています。

フィフティファゾムス アニバーサリーモデル三 部作のひとつとしてブランパンが製作したフィ フティファゾムス70周年Act 3は、今やアイコン となっているMIL-SPECのこうした歴史がイ ンスピレーションとなっています。Act 3は 1950年代のモデルの単なる再現ではなく、オ リジナルのニュアンスを汲み取りつつ、現代的 な表現に変換しています。

ひと目見ただけで過去とのつながりを感じさ せるAct 3。まず目を引くのが、その特徴的なカ ラーです。オリジナルモデルのジャーマンシル バー製ケースは経年により変色し、ブロンズ/ ローズ色を帯びています。現代版モデルでは「 ブロンズゴールド」と呼ばれる素材を使用し、 これに近い色合いを表現しています。純粋な ブロンズはすぐに酸化し、温かみのあるトーン から緑がかった色に変化してしまいますが、ブ ロンズゴールドはその名の通り、酸化を阻止 するゴールドが配合されているため、本来の 色 合 い を 維 持 す る こ と が で き ま す 。合 金 を 9カラットに分類するのに十分な量のゴールド が追加されています。先代モデルと同様、ブ ロンズゴールド製41.3mm径のケースにもサ テン仕上げを施しています。

ダイヤルにも当時のスタイルを踏襲していま す。特に注目すべきは、1955年のオリジナル の海軍仕様で規定された6時位置の防水性 表示です。またダイヤルのインデックスも1955 年の仕様に従い、12時位置に三角形のイン デックス、3時、6時、9時位置にバトンインデッ クス、そして5分刻みの表示にはドットを配して います。ダイヤルにドラマチックな表情を添え るのは、外周部に立ち上がりを持たせたサ ファイアクリスタルです。

Act 3のケースに施されたブロンズ ゴールドの色味とサテン仕上げは、趣のあ るヴィンテージモデルの仕上げを彷彿とさ せます。

Act 3のケースに施されたブロンズ ゴールドの色味とサテン仕上げは、趣のあ るヴィンテージモデルの仕上げを彷彿とさ せます。

Act 3に搭載されたキャリバー1150。 ツインバレルのムーブメントはロジウム メッキを施したゴールド製ローターを備 えています。

Act 3に搭載されたキャリバー1150。 ツインバレルのムーブメントはロジウム メッキを施したゴールド製ローターを備 えています。

「グラスボックス」と呼ばれる側面が隆起したこのフォルムによって、 ダイヤルにより多くの 光 が 取り込まれます。 Act 3のベゼルには、かつての仕様に従い、フ ラットな形状を採用(フィフティ ファゾムスの 他の現代モデルは丸みを帯びた「ボンベ型」 の サ フ ァ イ ア ベ ゼ ル を 装 備 )。ベ ゼ ル 上 の 12時位置には三角形のマーカー、15分、 30分、45分の位置にはアラビア数字、その他 5分ごとの表示にはスティックマーカーを配し ています。ヴィンテージMIL-SPECを思わせる もうひとつの要素となるのがローレット(なめ らかな細かい凹凸)をもつベゼルのフォルム です。ベゼルの素材にはかつてのモデルとは 異なり、セラミックを採用。オリジナルをはるか に凌ぐ耐傷性を実現しています。針の形状もオ リジナルのスタイルを踏襲。ミニッツマーカー、 ベゼルの目盛り、針には、ケースにマッチする カラーリングを施しています。

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3

Act 3とMIL-SPECを並べてみると、ヴィンテージの ディテールを引き継いでいることがわかります。

さらによく観察すると、ダイヤル上の意外な要 素に気づくでしょう。ブランパンのシグネチャ ーに昔の書体が用いられているのです。今日 のロゴでは頭文字の「B」と最後の「N」が他の 文字よりもやや大きくなっていますが、Act 3 では過去のモデルのように、ブランド名の文 字がすべて同じ大きさで表記されています。か つてのMIL-SPECと大きく異なるのは、ダイヤ ル上に「Fifty Fathoms」の名が刻まれている 点です。海軍仕様の腕時計には、ブランパンの ロゴの下に「U.S. NAVY」、または「US」と書 か れ て い ま し た 。今 回 の モ デ ル に は「 F i f t y F a t h o m s 」の 名 が 刻 ま れ て い ま す が 、書 体 は他のヴィンテージのフィフティを思わせる フォントが用いられています。

ヴィンテージのカラースキームを採用したナイ ロンストラップ(海から撤去された漁網をリサ イクルした素材を使用。今号84ページの NATOストラップの記事をご覧ください)には センターストライプを配し、ケースやダイヤル/ ベゼルの目盛りと同系色でまとめています。こ のデザインは、認定カラーとしてレジメンタルス トライプを導入した英国66-47仕様書改訂版 のG-10ストラップに近いものとなります。(今 号91ページをご覧ください)。

もちろん、Act 3のムーブメントは最新の自社 製キャリバー1150を搭載。ただしこちらは特 別バージョンとなっています。タイムピースごと に異なるブランパンの自社製キャリバー1150 には3つの異なるスタイルがあり、Act 3に搭 載されているのは「pont pla(t フラットブリッ ジ)」と呼ばれるものです。上面に繊細なサテン 仕上げ、面取りしたエッジにポリッシュ仕上げ を施したアッパーブリッジが、地板の直径全体 に広がる形状となっています。1150の他のす べてのバージョンと同様、Act 3のキャリバーも 主ゼンマイを収めた2つの香箱を備え、100時 間のパワーリザーブを提供します。非磁性素 材のシリコン製ヒゲゼンマイと脱進機に用い られた独自の合金により、1,000ガウス(「ミル ガウス」)という超耐磁性を備えながら、クリア なサファイアクリスタル製ケースバックも実 現。他のすべてのブランパン製ムーブメントと 同様、テンプはフリースプラング式でゴールド 製のチラネジを備えています。

Act 3には、軍用モデルにはなかった防水ボッ クスが付属しています。これはかつて水中写 真の撮影に使用されていたカメラ用ボックス をヒントに製作されています。

このモデルは全世界555本の限定製造となり ます。

右がMIL-SPECの初代モデル、 左が現代のAct 3。

右がMIL-SPECの初代モデル、 左が現代のAct 3。

「若者たちがダイバーズウォッチに関心を示すよう になるなんて、誰にも予想できませんでした。その 黎明期の一翼を担えたことを大変嬉しく思います。」

ジャン=ジャック・フィスター

ブランパン共同CEO、1950年~1980年

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3

「(フィフティ ファゾムスは、)ただの腕時計ではあ りません。その始まりはダイビング器材でした。現在 も、単なる腕時計以上の意味をもっています...オーシャン コミットメントが海という大きなテーマをもた らし、単なる器材や腕時計の枠を超えた存在となっ ています。1950年代と同じく大きな成功を再び手に することができ、とても嬉しく思います。この成功が 続き、うまくいく限り、そして私がここにいる限り、今 後もさらなる進化を目指して開発を続けながら、大切に育んでいきたいと思っています。」

マーク A. ハイエック

ブランパン社長兼CEO、2000年~現在

フィフティ ファゾムス70周年 ACT 3

Chapter 03

ヒラシュモクザメ

太平洋の中心、ツアモツ諸島で謎を解明する物語。

このチャプターの著者

TATIANA BOUBE
ヒラシュモクザメ
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